|
最初にお断りしておきたいのですが、試聴ルームでは現在のところ、当社製品に対して安価だと思われるスピーカーとCDプレーヤーを使用しています。
これはスピーカーとCDプレーヤー、それぞれ異なる理由によります。
スピーカーについて。
スピーカーはハーベス社のものです。
「物量と音質」で述べたような必要最小限が一番よいという、私の意見に同調するものを感じるからです。
ハーベス社の手法は(ご存知の方も多いとは思いますが)、『木材をいたずらに厚く剛体化するのではなく、ごく薄い素材が音楽に合わせてあたかも呼吸するかのようにチューニングしていく技術』という思想が基礎になっています。
このスピーカーで音楽を聴いてからスピーカー本体を持ち上げてみると、出てくる音から想像された重さより、とても軽いことに驚かれると思います。
これは、ハーベス社の思想が上記の通りで、物の大きさや豪奢さに頼らず、一番よいところで板厚を決めているからです。
つくり全体に関しましても、必要な範囲を見きっている、と言えばいいでしょうか。超低音も超高音も出ませんが、いたずらに帯域を広げれば、得られるものはあるにしても、失うものも小さくないということをわかっている感じを受けます。じっさい、超低音・超高音をオーディオ機器ではまず出せませんし、よしんば出たとしても、超低・高音を受けつづけると人間は体調を悪くしますので、超低・高音を出す必要はないといえます。
私もスーパーウーハーやスーパートゥイーターの付加による音質向上を経験はしていますが、当社製品の構成思想(詳しくは「物量と音質」をご参照ください)との兼合いを考えて、あえて試聴ルームではこのスピーカーの単一を使用しております。
CDプレーヤーについて。
プレーヤーはソニーのDVDプレーヤーです。
理由はただひとつ、「立て置きができる」からです。
普通の水平に置いてあるプレーヤーを、一方の側面を下にして立てた形のものです。
何故に立て置きかというと、立て置きにした方が音質が向上することを発見したためです。
ためしに一度、トランス電源の入った側面(重い方)が下方になるようにプレーヤーを立ててみてください。
その前に、CDソフトをローディングトレイに入れて情報(TOC)を読みこませておくことを忘れないで下さい。そうえでプレイモードにしてください。再生される音質がそれまでの通常設置と比べて異なってくることを実感できると思います。
私の経験では100%のCDプレーヤーで音質の向上が認められました。
しかし、決して横向けの状態のまま[open/close]ローディングボタンを押さないでください。CD出し入れは必ず水平位置に戻してから行ってください。そうでないと間違いなくCD盤が内部に落ちる・・・だけならまだマシな方で、トレイとクランプあたりでかんでソフトを傷つけてしまいますから・・・。
水平か垂直かによる音の違いは、ポータブルCDプレーヤーを水平置きにしたり垂直置きにしてみて気付きました。
その後、B&O社のCDが垂直状態で再生されるミュージックコンソールを手に入れその音質の良さに感心したり、ソニーのスライドカバー式の光ピックアップ移動式CDプレーヤーを手に入れて磁石クランパーを外しても
CD盤が下に落ちないように細工をして聴いていました。
そのうちDVDプレーヤーでスロットイン式で水平、垂直置きを問わないモデルが市販されてから
DVDプレーヤーを使うようになりました。
ソニーのF11→F21→F25と変化してゆきました。
F25が表示無しのため、F250に入れ替えを計画中です。
しかしソニーさん、光デジタルアウトだけでなく同軸のデジアウトを是非つけてください。同軸のほうが音質がよほどいいと思いますので・・・。同軸に関しての話は、また別の項で記したいと思います。
勝手に考えた私の推論ですが、この横置きプレーヤー音質向上の理由は光ピックアップの挙動が地球の引力を受けない為に安定するからではないでしょうか。光ピックアップは軽いのでかかる引力など小さいものと思われるかもしれませんが、これが意外と馬鹿にならないのです。
CD盤のブレのため、CD盤との距離が離れたときにはコイル信号が流れて光ピックアップは上へ移動します。また距離が縮まったときには下がるようにコイルに信号が流れますが、引力のせいで上がるときにはちょっと遅れますし、下がるときにはちょっと下がりすぎます。強力なサーボ電源でつじつまを合わせて破綻のないように動いていますが、90℃傾け、垂直にすることににより引力の呪縛から逃れます。結果光ピックアップの動作はCD盤面との関係だけになり、シンプルな動きだけで十分事足りるということになります。
このことで音質が向上するのではないかというのが私の推論です。
ただこのソニーのDVDプレーヤーのアナログ出力を直接アンプにいれると、横置きしても音質はあまり良くなりません。恐らくシフトレジスターが略されているためでしょう。モノラルソフトをかけると音像がぼけているのがわかります。ためしにL
or Rの一方を二股にしてステレオのアンプに入れて両ch鳴らすとピントがピタリと合うのが確認できます。
L、Rのデジタル信号が同時にD/Aへ送られずに読んだまま交互に送っているためにこの様な聞こえ方になるのではないかと想像しておりますが、本当のところはわかりません。もしそうだとすると人間の耳はよくできているものです。わずか数μsec.の音のズレを感知できるのですから・・・。 |